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暮らしを描く、間取りの物語 #02

お菓子とコーヒーと、私の棲み家

彼女は、土曜日だけお菓子屋さんになる。

のんびり散歩していたら見つけられるような

小さなお菓子屋さん。

 

絵本に出てくるような可愛いドアは

平日、仕事に疲れて帰る彼女にも笑顔をくれる。

 

 

今はまだ 土曜日だけの、

彼女の夢の詰まった小さなお店。

 

その奥へ進むと、ふわりと空気がほどける。

 

お気に入りのヴィンテージテーブルと椅子、

チェストと小物たちに

座り惚れしたソファが迎えてくれる。

 

 

小さいけれど好きが詰まったこの空間が、彼女の巣。

 

巣の真ん中にはキッチン。

なんとなく眠れない夜、小さな子供のように

ワクワクしながらこっそりとお菓子を焼く。

 

空気が澄んだ早朝、

朝焼けに染まる北アルプスを遠くに眺める。

このとっておきの場所での、彼女の一日の始まりだ。

 

ひと伸びしてから 日常という舞台へ踏み出すよう階段を降り、

コーヒーを入れるためのお湯を沸かし、

柔らかな光の下で顔を洗う。

 

目覚めの時間のお気に入りの場所は、階段下のソファ。

実家から分けてもらったジューンベリーの木陰でコーヒーを飲む。

 

ここは、やわらかく 小さな幸せを包み込む

彼女だけのための棲み家。

 

 

 

これは、棲み家展で展示&提案している模型について、空間のイメージをしてもらうためにはどうしたらいいかな?

と思い考えた、最初の物語です。

 

 

ちなみに、この模型、住宅名は「菓子売る家」

 

最初に棲み家展をしようと決めた時、

どんな家を提案しようと考え、最近よく見る焼き菓子やさん付きの家はどうだろうと色々調べました。

私もお菓子づくりが好きなので興味もありました。

 

厨房のサイズや機器の大きさはどのくらいなんだろうとか

家で焼き菓子を売るには?イートインをつけたら?と、法律なども調べました。

 

一番びっくりしたのは菓子販売スペースが付いてる賃貸マンションが合ったこと!

そこまで流行っているのか、、、と衝撃でした。

 

そして、クライアントプロフィールを考え、頭の中でそのクライアントと対話しながらイメージして設計しました。

絶対外せなかったのは可愛いドアのついたファサード。

 

そこを入り口として、この小さな棲み家の空間イメージ、

暮らしの風景を文章にできたのではないかと思っています。

 

興味を持っていただけたら、、、ぜひ棲み家展へ♪

 

 

クライアントプロフィールも追って更新予定です💦

 


 

※棲み家については、過去のブログをお読みください。